私は「怖い話」や「不思議な話」が結構好きで、本を買って読んだりします。そういう中でも「心温まる不思議な話」というのもありますよね。今日は実際にそういうお話を聞きました。
私の知人の男性なんですが、以前、大阪のコンピューターの会社にお勤めだったそうです。その会社の社長さんという方はとても人望の厚い方で、退社した人のほとんどが、退社後も社長を慕って会社を訪れたりするなど、交流のある方だったそうです。
私のその知人の男性は、10年前にコンピューター業界から、不動産業に転身し、このたび、独立して事務所を開くことになったんです。その報告を先月されたそうで
「事務所に必ず寄せてもらう」
と約束したそうです。そのコンピューター会社の社長さんは社交辞令でそういうことおっしゃる方ではないそうで、言ったからには必ず来てくれる方だそうです。
いつものように、私の知人は事務所に向かい、仕事をしていたそうです。そして、お客様との面談中、自分の左後ろ、それほど視線を上げない高さに人の影があることに気づいたそうです。
「え?!この事務所、昼間から幽霊がでるのか?!」
と真剣に怖かったそうです。
今までそんな気配なんて感じたこともなかったし、ましては真昼間。怖いなぁと思いながらも仕事を続けていると、なんと、事務所に寄せてもらうという話とついこの間したばかりの、コンピューター会社の社長さんが、お亡くなりになったという連絡が入ったのです。
話によると、いつも仕事のことばかり考えているような、責任感の強い、人一倍仕事をこなす人が、何時になっても出勤してこないなんておかしい、携帯電話に何度電話をしても出ないということで、会社の近くに借りていたというマンションに行ってみるともう冷たくなっていたそうなんです・・・。
心臓発作だったそうです。突然死とでもいうのでしょうか。大きな病気や、持病も特にはなかったそうで、54歳の若さですし本当に信じられないとおっしゃっていました。
後で考えると、その社長、自分の部下の独立を祝って事務所へ行く約束を果たしにこられたのではないかと思うんです。生前もとっても律儀な方だったそうなんで。
知人はその社長のデスクなどを見たそうなんですが、過去の自分の部下の辞表が、全部大切に保管されていたそうです。
本やテレビでは、こういう話を聞いたことが何回かありますが、実際の体験談を聞くのは初めてだったので、なんだかとても心に感じるものがありました。そんな方ですからもっとおやりになりたいこともあったでしょう。残念だと思います。
葬儀には、退職した人が大勢こられていたそうです。会社を離れてからもずっと尊敬されるような、慕ってくれるような方、ぜひ一度お会いしてみたかったものです。そんな素晴らしい方が、そんな早くにお亡くなりになるなんて、なんだかすごくやるせないです。
人の死というのは、いろんなことを考えさせられます。いずれは私も死ぬわけですが、それまでの営みというか、死ぬときに恨み言というか、後悔ばかり口にしたくなるような最期だけは迎えたくないと思います。
でも、今、もしそういう時期だとしたら、悔いだらけです。まだ時間があると思います。今からでも、努力していかなければと思います。
2005年10月24日
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